その敷地の以前はどうなってたのか
設計において最初の段階での大事なことのひとつに
昔の状態はどうか ということがあります。
現在の状況や、将来への周辺環境予想は 土地を読むことですが、
ここではもっと以前のこと。
埋立地以外は普通地面は太古の昔から存在します。
長い長い年月をかけて今現在に至り、その年月のなかで、数万年前からや、
もっと近く100年程前、数十年前など、それなりに土地の状況が変わってきてます。
敷地内の樹木や隣接地の木々も判断材料のひとつです。
おおきな木はかなり以前からそこに生えているので敷地の形状変化の判断に役立ちます。
100年ほど前の地図には存在した池が今は無い。
昔は川だったのに廃川になりすっかり消えた川。
風景から消えたが暗渠として存在している川。
これは古地図などの活用で 以前の状態を探ります。
京都にも大きな小椋池が昔はありました。でもいまは無いです。
土地条件図を利用する
土地の地質の状態の判断するのに土地条件図を参考のひとつにします。
これは日本全国全てにあるわけでなく、作成地域は限られてますが、地盤調査の結果と合わせて検討します。
地図には高位面 上位面 中位面 下位面 低位面 などから土石流堆 土石流段丘、扇状地 自然堤防などから氾濫平野 谷底平野
湿地水草地 などなど 人口地形の平坦地化 切土斜面 盛土斜面 高い盛土地 埋立地などそのほかにもあり
地図に色別で記されています。大まかにどのような地勢の性質の場所なのかを知ることができます。
古地図の活用
昔(約100年前)の地形と変わっているかどうか。
時代の流れと共に土地の利用も移り変わります。
その流れと共に地形も人の手により変化していくこともあります。
昔はここに川が流れていた。昔はこの場所は池であった。
昔はよく水が出た。昔は沼地のような湿田だった・・・など。
昔の古い地図には、多くの情報が入っております。
当然ながら、建築する上での地耐力検討材料になります。
周りの地形はどうなっているか?
目的地の前に立ったら、周囲を見渡して下さい。
まわりの地盤面の起状はどうか。
前面道路は真っ直ぐか、曲がっているのか。
高低差はどうか。
川や池は、周囲にあるのかなどなど。
地形図を活用する
先祖代代から受け継ぐ土地での建築計画もあれば、あたらしく購入してそこで、あたらしい生活をスタートする
いわば土地から購入の計画もあります。
まったく新しい場所や地域で家を建て、引っ越して住む。全然知らない地域であらたに家を建てることはいろいろ不安もあります。
でもその前に、その土地の性質がある程度予想できれば、地盤補強の有無などの建築費の面からも有利です。
上記の昔の状態を知ることもそれにつながります。だれもが池の埋立地に家を建てたいなど思わないでしょう。
地盤の性質を探ることにまずは地形図を利用して、さらに現地に赴いて、例えば、目的の土地が坂の上か下にあるのか、堤防に近いか遠いか、道の曲がり方はどうしてなのか 不自然な段差はないかなどいろいろ考えます。
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